yosak's diary

忘備録と備忘録

12月日記(13〜18日)

12/13
テレンス・マリック監督作『ソング・トゥ・ソング』の予告編でデル・シャノンの『Runaway(悲しき街角)』が流れていて、そこがすごく印象深い。90年代頃の『ウッチャンナンチャンオールナイトニッポン』放送後半のCMフィラー曲に使われていて、その想い出とシンクロしているのだろう。
映画の予告に使われているキャッチは「青春を引きずった大人たちー」だけど、私の青春は深夜ラジオとともにあったから。

12/14
タイムフリーでTBSラジオ『アフター6ジャンクション』を聴く。
三宅隆太監督の2020年ベスト映画をメモ

⑩ 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
⑨ 犯す女 〜愚者の群れ〜
城定秀夫監督作品。1/9.1/21に日本映画専門チャンネルで放送予定
⑧ カラー・アウト・オブ・スペース -遭遇-
鑑賞済。「家族を守れなくなる父親の怖さ」「道を外れたシャイニング」とは流石の解釈。
⑦ 八つ
オーストラリア映画Amazonプライムで観れる?
ホモ・サピエンスの涙
ヴェネチア国際映画祭の銀獅子賞。
⑤ ヌード
ドキュメンタリー。Amazonプライム
④ リビングデッド・サバイバー
フランスのゾンビ映画
③ 太陽の舌、波打つ熱芯
メキシコの文芸エロス映画。DVDスルー。
ランボー ラスト・ブラッド
鑑賞済。「執着を扱う映画」めっちゃ深読みしはるな。
① オフィーリア 奪われた王国
イギリス映画。DVDスルー。

12/15
妻の韓国語勉強を横で聞いているが、同じ発音に聞こえる文字だらけで、とても覚えられない。子供が「シ」と「チ」の違いを上手く発音できない感じ。
妻は「今まで只の記号にしか見えなかった韓国映画のエンドロールが少し読めるようになった」と喜んでいた。私はまだまだ読めない。

12/17
三口目くらいで後悔するのに、何故、家系とか二郎系を食べてしまうんだろう。
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アップリンク吉祥寺にて石井裕也監督作『生きちゃった』を鑑賞。
監督自ら製作・脚本らしいが、縛りがないと、こんなに物語が自由に色んな方向に飛び回るのかという印象。とても面白かった。
細かい演出も巧かった。序盤のシーン、大島優子演じる主人公仲野太賀の妻が冷凍庫のドアを開ける。側にある人形がガタガタ揺れるカット。一見、不要のカットのようだが、その後、妻の秘密を知るシーンに挿入される同様のカットで別の意味を持たせる。
秘密を知り狼狽した主人公が、そのまま娘を幼稚園に迎えに行く。大きく響く電車の音や、段差で弾む娘を乗せた自転車のカットを挿入することで、観る側の恐怖心や不安感を煽る。

12/18
楽しみにしていた日曜日のライブ(outside yoshino 歌の番外地)が中止になった。このご時世、仕方ないのだろうが、とても残念。
何よりも吉野さん自身も苦渋の決断だと思う。自粛なんて。
クソ政府が補償を渋って、明確な指針を出さずにダラダラやってるから、演者側が自主判断しなくてはならなくなる。本当に不愉快。

12月日記(11日〜12日)

12/11
ヒューマントラストシネマ渋谷にて『ザ・プロム』鑑賞。
glee グリー』のライアン・マーフィが監督なだけに、派手で悪趣味で底意地が悪くて、なのに時に繊細で弱者を対する優しさに溢れてる。
glee グリー』シリーズが好きかどうかで評価は分かれると思うが、個人的には大好きな作品。
主演どころ、メリル・ストリープでこんなに爆笑させられるとは。脇に徹したニコール・キッドマンも素敵、zazzのくだりが最高。ジェームズ・コーデンの17歳の自分にプロムに行ける喜びを伝えるシーンはとても愛おしい。アンドリュー・ラネルズがモールで若者らに歌い説くシーンはアガる。
田舎町の高校の校長先生が、給料を貯金してニューヨークへミュージカルを観に行く回想のくだり。大好きなステージを観て、明日を生きる希望や活力を貰うファンの心情を歌っていてめちゃくちゃいい。
高校生チームも魅力的。エマの純朴さ、フレッシュさがある溌剌とした表情がとても良い。だからその後の悲劇がより悲しく映るし、それを乗り越えようとする勇気がより尊く映る。その他もしっかりと歌い踊ることができる前提で集めたキャストなんだろう、みんなガタイがいい。アリッサ・グリーン役の人とか何かアクション映画とか出てくれないかな。ジョックスが単なる悪者じゃないのも『glee グリー』からの流れで如何にもな感じ。
レズビアンを差別するゴリゴリの保守的PTA会長役がケリー・ワシントンというのも一癖あって皮肉が効いてる。
キャストも要所要所のシーンも最高なのだが、いかんせんテレビシリーズ12話分ぐらいの内容を2時間に凝縮しているので、大味とも言える。先に述べたジョックスチームの心境変化とかgleeを観てたら納得できる展開なのだが、観てない人だと強引に感じるだろう。ラストのPTA会長の心変りも「そんな夢を見た」というオチなのか?と思ってしまうほど急展開ではある。個人的にはテレビシリーズスピンオフとかで、この辺りをじっくり描いて欲しい。
ただ、この作品自体は劇場の大画面、大音量で観た方がより一段と魅力を感じられると思う。Netflixで配信もされているが、劇場で観られるのなら絶対、観た方がいい。とくにヒューマントラスト渋谷の新音響「オデッサ」はとても良かった。ネトフリ配信前提の作品なので音のチャンネルは少ないと思うが、正面からのスピーカーだけでも充分作品に没入できる音だった。

12/12
シネマカリテで『ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者』を鑑賞。
予告編から何となくティーンエイジホラーコメディを想像していたが、大きく裏切られたサイコホラー映画。テイストは違えど『少年は〇〇』や『聖なる〇〇』を想起させる。無理矢理な展開も多いが、なかなか面白い。
宣伝でも「ホラー版『ホーム・アローン』」的なことを言っていたが、劇中にも『ホーム・アローン』のあるシーンをグロくパロディした展開あり。
色々と散々な目に遭うベビーシッター役の女の子と、主人公の親友役の男の子は、シャマラン監督『ヴィジット』での姉弟コンビ。
タイトル『ベター・ウォッチ・アウト』は、恐らくクリスマスソングのクラシック『Santa Claus Is Coming to Town(サンタが街にやってくる)』の出だしのフレーズ「You'd better watch out」からの拝借。「気をつけろ!」みたいな意味らしいのでなかなか気が利いたタイトル。変な邦題を付けずに原題のままでいってくれて良かった。

続けて『エイブのキッチン・ストーリー』を鑑賞。
これも「『ストレンジャー・シングス』に出てた可愛い男の子が色んな料理を作って食べてをする微笑ましい映画かな」と気軽な感じをイメージして観たら、イスラエル系の母方家族とパレスチナ系の父方家族の歴史や文化、政治観、宗教観の違いでの対立でひとり苦悩する料理好き少年(料理とSNSを心の拠り所にしている)の物語、という料理作りとパレスチナ問題を合わせたなかなか骨太な作品だった。これだから映画は油断ならない(嬉しい)
重く複雑な問題をキッチリ娯楽作品に昇華させる手腕は確かなもの。
両家族の仲を取り持とうと、双方のルーツをフュージョンさせた料理を振る舞うパーティを企画し、それが原因で決定的な亀裂が‥、のくだりは本当に切なくて可哀想で胸が痛くなった。お祖父ちゃん「産んだのが間違いだ」は流石にアウトだよ‥。
少年が料理を教わるブラジル人シェフ役のセウ・ジョルジ seu jorge。何処かで見た名前だなと思っていたが、エンドロールの歌声でハッと気がつく。ウェス・アンダーソンの『ライフ・アクアティック』で乗組員だった人だ!劇中で彼の歌うデヴィッド・ボウイのカバー「スターマン」はとても印象的だった。

しかし、今日観た1本目と2本目、どちらも12歳の少年が主役だったけど、こうも違うもんかね。

妻と合流して、3番目。シネマート新宿にてジョージ・クルーニー監督作『ミッドナイト・スカイ』
如何にも彼が好きそうなハードSF作品。見応えはあったが個人的にはあまり刺さらず。しかし、圧倒的な迫力、美しさの宇宙シーンはとても良かった。Netflixオリジナル作品なので配信で観れるのだが、やはりこれは劇場で鑑賞してこそ。大画面、大音量は勿論だが、暗闇と静寂で物語に集中できる環境は映画館でしか得られない。こんな考えは多分、古臭いんだろうけど、やはり観られる限りは劇場に足を運びたいと改めて思った。

12月日記(6日〜10日)

12/6

新宿ピカデリーにて『魔女がいっぱい』

観る予定ではなかったが、ロバート・ゼメキスが監督、ギレルモ・デル・トロが脚本というので俄然興味が湧いて鑑賞。


兎にも角にも、アン・ハサウェイの大魔女が最高に面白かった。美人過ぎて何処か不自然とも思えるビジュアルを逆手にとった怪演に恐れ入った。


デル・トロの意向がどこまで反映されているのかはわからないが、先のアン・ハサウェイの魔女変化や、魔法にかけられて動物化する子供達の描写がなかなかのキモコワ。何も知らないお子様が観たらトラウマになるかも。 蛇のドレスなど美術も素敵。


予定調和的なハッピーエンドにならないのも面白かった。ちょっと『バンデットQ』みがある。

そこからの「奴らに目にもの見せてやる!」的なオチに爆笑。クリス・ロックてのも気が利いてる。やりすぎ感もあるけど、個人的には大満足。


12/8

妻の韓国語勉強を横で聞く。

ウォンビン主演の映画でもおなじみ『アジョシ』(韓国語で「おじさん」の意)は、正確には「アヂョッシ」という発音が近い。

多分、単語レベルで覚えれるのがやっとかな。文法までは厳しそう。


12/9

魔が差して買った「リングフィットアドベンチャー」が届いたので、やってみた。

思ってたより相当ハード。デスクワークばかりで運動不足の身にはキツい。続けられるだろうか。

ゲーム内のキャラクターの指示を受けて、身体を動かす。その姿は「機械に操られる人間」感が強い。こんなところにディストピアが。


12/10

「リングフィットアドベンチャー」は、相変わらずハード。ソフト付きを購入したのだが、いちいちゲームソフトを入れ替えるのが面倒。すっかりダウンロードに慣れてしまっている。サブスクの影響でCDを買っても聴くこともかなり減ったし、この辺の変容にイマイチ対応できてない気がする。


勢いあまって「ナインティナインのオールナイトニッポン in 横浜アリーナ」の注釈付き指定席を買ってしまう。いわゆる見切れ席。ちゃんと観れるのか?そもそも、行けるのか?それ以前に、やれるのか?



12月日記(1日〜5日)

12/1
妻が韓国語の勉強を始めた。
ハエとパリが同音異義語だと学ぶ。
韓国にもエロマンガ島的なやつはあるのね(そりゃそうだろうけど)

12/2
M-1準決勝は見てないけど、錦鯉が優勝したら夢があるなあ。

12/3
妻の誕生日。
リクエストで、渋谷の「エリックサウスマサラダイナー」でモダンインディアンコースで祝い。どれも美味いのはもちろん、メインのプラオ(ごはん)、エリックチキンカレーが追加可能という狂った仕様で、たらふく飲んで食べた。大満足。また利用したい。
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予約時の手違い?で、別途お願いしていたバースデープレートが用意されてなかったのが残念だったが、有っても食べ切れなかった気がするので、結果オーライだったかもしれない。

12/4
eastern youth『2020』を聴く。
原点回帰という訳じゃないだろうが、すごくストレートでスカッとした勢いあるサウンド。だけど歌詞は歳相応な寂びがあり、何だか「52歳の初期衝動」という感じ。ライブが楽しみ。

12/5
渋谷ユーロスペースにて『音響ハウス』
大貫妙子に細かく歌唱指導をされる13歳少女の心境たるや。
「大貫さん、稀代のヴォーカリストなんだから、貴方が歌った方が手っ取り早いでしょ!」と思いながら観てた。

イメージフォーラムにて『バクラウ 地図から消された村』
なんじゃこりゃ?な怪作。
序盤はミッドサマー的な未開の村に行ったら驚いたホラーかと思いきや、そこに政治的思惑が絡んできて、最終的には傭兵部隊vs村人の血みどろ大決闘と化す。ちょっともう一回観て頭の中を整理したい。拡大公開してくれないだろうか。

渋谷O-EASTにて、eastern youth『極東最前線2020 あちらこちらイノチガケ』

ライブハウスも久方ぶり。2/11のnumber girl以来のライブハウス。毎月のようにライブに通っていたのに、まさかこんなことになるとは。
座席あり、マスク着用必須、歓声禁止、拍手はOK。という特殊な状況だったけど、歓声がないことで、普段なら聴こえないような細かい音や、吉野さんの唸りが聴き取れた。個人的にはずっとこの方式でもいいかも。座れるの楽だし。

吉野さん曰く、「2020年、東京での最初で最後のライブ」
耳だけではなく、文字通り爪先から身体全部で感じる音の絡まり。配信やCDでは味わえない音像。やはり自分にはライブが必要だと感じる。空気の動きが見えるライティングなんかの美しさも生で感じてこそ。

吉野さんがMCで話していたが、「ライブをやることの意味。意義。人と対峙するときのヴァイブレーション、波動?のようなものが必要」
それが例えば演者は別の場所にいて、巨大な高品質スピーカーだけがあるステージでそれを聴かされる。そんなライブに行きたい訳もなく。演者と客がその場で共鳴し合うことに意味があるのだろう。

セットリストはツアータイトルの通り、新作「2020」からがメイン。久しぶりのライブなのでベストセレクション的な構成になるかと思ったが、特別感は出さず通常営業。新しいスタートの意思表示か。

『踵鳴る』の入りは何回聴いても滅茶苦茶カッコいい。
「音楽でひとつになるな、音楽でひとりになれ」
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11月日記(28日〜30日)

11/28

下北沢の「KALPASI」で昼食

千歳船橋の有名店の2号店。本店は夜のコースのみ、要予約とハードルが高く、過去2回しか行ったことない。その味が気軽に楽しめるのはありがたい。

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サンバル、ポークビンダルー、チキン。

副菜も含めて、全てが美味しい。ゴーヤのアチャールがとくにいいアクセント。

そして、ある意味(失礼ながら)この店のメインともいえるデザートのジェラート。本店でもコースの最後に出てくる手の込んだジェラートは醍醐味だった。

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8種の中から2種チョイスできるとのこと。どれもスパイスの店ならではの一筋縄ではいかない品々。選んだのはカルダモンピンクグレープフルーツと花椒ショコラーデ。

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個々で食べてももちろん美味しいが、二つを混ぜて食べると、甘味、酸味、痺辛味、苦味が一気に炸裂してすごい味。美味。

大満足のランチだった。


その後、渋谷に移動し、Bunkamura ル・シネマにて、ターセム・シン監督作『白雪姫と鏡の女王石岡瑛子展の絡み企画でのリバイバル上映。

初公開時にも観に行ったが、エンドロールの歌い踊りまで、多幸感に包まれる大好きな作品。ターセム監督にコメディのイメージはないのだけど、しっかり面白い。

2012年の作品だが、改めて見るとすごく今の時勢にフィットしてる。女性の成長と自立を描いている。

クライマックス、白雪姫は王子様に向かって、「昔から、王子様がお姫様を救う話は散々読んだ。私はそれはイヤなの。自分自身でケリをつけるわ」と啖呵を切り、怪物との戦いに挑む。


シネマート新宿にて、デビッド・フィンチャー監督作『Mank マンク』

期せずしてリリー・コリンズ連続鑑賞。

市民ケーン』も大昔に一度観たきりだし、序盤は時代背景や、登場人物を把握するのに苦労したが、途中からグイグイ引き込まれた。

30年代のハリウッド史・アメリカ史や、この話を2020年に制作する意味などは理解できた(と思う)。過去を鏡に現在のアメリカを映し出す。mirror mirror。(ずっと同じような事をしてるとも言えるが)

とは言えまだ作品の外殻を掴んでいるに過ぎないので、やはりサブテキスト的なものが必要か。

印象に残るシーンは、やはり泥酔して現代のドン・キホーテの物語を語るくだり。あの気まずさ、ヒリヒリした感じはちょっと凄い。

あとオーソン・ウェルズ役の人がめっちゃ似てた。

タイトルデザインがちょっと『パニック・ルーム』を思い出したけど、たぶんカイル・クーパーではない。


11/29

TOHOシネマズ新宿にて、ポール・バーホーベン監督作『トータル・リコール 4Kデジタルリマスター版』

フィリップ・K・ディック×バーホーベン×アーノルド・シュワルツェネッガーのメガミックス。バーホーベン監督らしい非人道的、悪趣味な演出が炸裂していて最高。

リマスター版は、冒頭にバーホーベン監督の最新コメントがついていた。御大お元気そうでなにより。


シネマカリテにて、『タイトル、拒絶』

東京の街の底で生きる彼女たちの物語。

貼り付いたような笑顔で嘘っぽく笑う恒松祐里がとても良い。

冒頭のモノローグが印象的な伊藤沙莉。主演だけど、どちらかといえば狂言回し的な役回り。この人のハスキーボイスはとても強い。

般若の小者強面チンピラ感もいいキャラ。

問題ばかり起こす面倒デリヘル嬢の佐津川愛美、気がつかなかったが『ヒメアノ〜ル』のヒロインの子だそう。全然イメージが違う。すごい。


11/30

あつ森、新しく島に来た女の子の名前は「2ごう」さん。

すごい名前だなと思ったが、そもそも「二号さん=妾さん」を連想する層に向けて作られたゲームではない。見た目からし戦隊もののブルー(2番手)のよう。



11月日記(21日〜23日)

11/21

池袋 新文芸坐にて、いまおかしんじ監督作『れいこいるか』

描きたい場面への欲が先に出過ぎているのか、脚本の粗が目立つ(夕方に出て行って、翌朝の5時頃まで浮気してるの?青空脚本教室?いつの間に視力回復したの?などなど)が、登場する市井の人々が持つ人間力がそこを凌駕している。不思議と心に残る作品。

上映後の舞台挨拶トークショーで登壇された出演者の西山真来さんが「この作品(6.7回)観ているが、今まで気がつかなかったような細かな台詞が今日初めて聞こえた」という旨の話をされてた。確かに新文芸坐の音はいつももの凄く良く、担当の方がこだわって調節されているのがよくわかる。映画館でしか観られない映像、聴けない音というのは確かにある。


11/22

門前仲町の「司」にて昼食。

基本、食事代が1500円を超えたら、どきどきしてしまう小心者なので、3000円近いマグロ丼をほぼ気絶しながら食べた。それでも美味しかった。

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その後、東京都現代美術館で開催中の『石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか』へ。

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わかってはいましたが、圧巻。

映画の衣装デザインのイメージが強かったので、初期の広告仕事は新鮮。

とくに印象に残ったのは一連のPARCOの広告。写真の現像技術で、古い作品だと判断できるが、デザインやコンセプトは今でも通用する、今だからこそより強い意味を持つ広告で、これを70年代にやってのけた先見性に驚いた。

マイルス・デイヴィスとの仕事でのラフ企画書も見れた。先方の要望と自分のやりたいデザインが全く違う中、要望に沿ったものを見せ球に数点ラフ案を作成し、徐々に自分やりたい方向に持っていく流れ、そのデザインへのこだわり(akaダメ出し)が垣間見れて、ワクワクしてしまった。

舞台衣装で一番衝撃的だったのは、Mバタフライの衣装。その繊細で豪華な美しさに、大袈裟ではなく腰が抜けそうになった。

同時に舞台衣装にここまで予算と時間を掛けられた80年代にも驚いた。

個人的に一番楽しみにしていたターセム・シンとの映画仕事関連の実物展示が少なめだったのは残念。

とてもじゃないが一度では消化しきれない盛りだくさんの内容だったので、間を置いてもう一度観に行きたい。

鑑賞後、脳が疲弊したのか甘いものが食べたくなり、美術館地下にあるレストランでラム酒をかけて食べる大人のティラミスを食す。美味しい。


11/23

駒場東大前の日本民藝館へ『アイヌの美しき手仕事』を観に行く。

歴史的なことは不勉強なのだが、直線的な帯状の布地に渦巻状の刺繍を組み合わせた独特なデザインにはどのようなルーツがあるのだろうか?文様には魔除けの呪術的な意味合いがあるという話も聞いたことはあるが。

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11月日記(14日〜19日)

11/14

新宿ピカデリーにて『罪の声』

とても見応えのある作品。画作りはテレビドラマの延長線上だが、脚本でグイグイと引き込まれる。予備知識なく鑑賞したので、エンドロールで「あ!これが良く名に聞く野木亜紀子の脚本か!」と唸った。

脇を固める面々がとにかく豪華。

とくに宇野祥平がすごい。ただでさえ細面なのに、それを10kg以上絞ったらしい。星野源の裏面ともいえる不幸な生い立ちの男を熱演していた。

舞台が関西ということもあり、証言者として登場するのが、佐川満男佐藤蛾次郎正司照枝橋本じゅん、高田聖子と、大阪のテレビ局制作のような面子で、個人的に楽しかった。


新宿バルト9にて『ミッシング・リンク 英国紳士と秘密の相棒』

はぐれものふたりの冒険譚。超大傑作の『パラノーマン』や『KUBO』、モンティ・パイソン的笑いに振り切って、エリック・アイドルまで引っ張り出した『ボックストロール』と比べると、物語としては少し物足りないが、CGアニメ全盛のこの時代に、これだけ手間暇かけたハイクオリティストップモーションアニメを提供してくれるという事実だけで充分満足。一コマ一コマが眼福の体験。


晩御飯は、久しぶりに「五ノ神製作所」にて海老トマトつけ麺。

上に乗ってるバジルソースがとても美味しい。限定で冷やしジェノベーゼとかやってくれんだろうか?

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11/15

アップリンク吉祥寺にて『ストックホルム・ケース』

イーサン・ホークの魅力を堪能。いい感じに歳を重ねて益々チャーミングに。


続けて『ウルフウォーカー』鑑賞

これまた一枚一枚が繊細に作り込まれた絵本のような芸術的世界。美しい!美しい!映像を観ているだけで大満足。

もちろん物語もガールミーツガールの成長譚ですごく面白い。

これは是非、パンフレットを買おうと、売店にて見本をパラパラと読んだところ、これが作品に似つかわしくない粗雑な作り。キャスト紹介で画質の悪いデータを貼り付けていたりで購買意欲が失せてしまった。いろいろ事情はお有りでしょうが、美術に拘った作品なのだから、パンフも頑張ってほしい。


11/16

「あつまれ どうぶつの森」我が島のキャンプに、巷で大人気と噂のジャックがやってきた。ミーハー心が疼いて思わず勧誘。


11/18

ジャックが島民になったけど、ゲスト感が強くてなんか違和感。しばらくすれば慣れるだろうけど。


11/19

シネマート新宿にて『ホワイト・ストーム』

カーアクションが凄すぎる。『ブルース・ブラザーズ』のハチャメチャカーアクションシーンを至極真面目に撮った感じ。


シネマートの壁でイーサン・ホークの50歳をお祝いしていた。

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フッテージ』の写真、他になかったんか。